Another アナザー 8/4~全国東宝系ロードショー

 
「館」や「囁き」シリーズを生み出してきた新本格ミステリーの旗手・綾辻行人が送り出した、
大人気コミック&アニメの実写映画化である。
 
『舞台は1998年の春ー。
15歳の榊原恒一(さかきばらこういち)は、家庭の都合で山間の地方都市・夜見山市でしばらくの間暮らすことになり、
夜見山北中学校に転校することになる。
 
3年3組に登校した恒一は、眼帯をした美少女・見崎鳴(みさきめい)が気にかかって仕方ないのだが
クラスメイトは彼女のことを「いないもの」のように振る舞っていた。
 
彼女は自分にしか見えない存在なのか?
彼女は幽霊なのか?
 
 
 
 
気になった恒一は彼女に話しかける…のだが
それを目撃した生徒が悲惨な死を遂げる。
 
「ルールを破ったからだ」
 
別のクラスメイトがそう呟く。
 
その後謎めいた図書室司書の千曳辰治(ちびきたつじ)も現れ
3年3組の周りで次々と不吉な出来事が起こり
死者が増えていく。
まるでクラスの中に死への扉を開いてしまったかのように・・・』
 
 
正直に言うと私は映画を見るまでコミックもアニメも見たことがなく
何の予備知識も持たずにこの映画を見た。
ただのホラー映画と思っていたのだが
その考えは中盤で覆される。
 
とにかくテンポが小気味よく
せっかちな関西人気質の私はグイグイ引き込まれていた。
そして印象に残るのが「眼」と「色」。
 
「眼」に関しては見崎鳴の瞳、作品中に出てくる恋月姫の人形の瞳、
次々と起こる不吉な出来事も眼がKeyword。
 
「色」に関しては見崎鳴の瞳の色、
その瞳に映し出される色…
これが謎を解き明かす重要な要素になる。
 
彼女の瞳に映し出される色は純粋な証だと思える。
私たちは様々な情報に翻弄され、
本当に大切なもの、
見なければいけないものが見えていないのではないだろうかと考えさせられた。
 
 
 
 
 
そしてとにかく最後のシーンが強烈で鳥肌が立った。
見終わって5時間が経つが
私の意識はまだ夜見山市にある。
 
コミックやアニメで見ている人にもぜひ見てほしい。
とにかく描写表現の小気味よさ、
主人公の2人の演技力(特に見崎鳴役の橋本愛)、
恋月姫の人形の美しさは素晴らしい。
 
久しぶりにのめり込む映画に出会った。
 
 
監督:古澤健
脚本:田中幸子/古澤健
撮影:喜久村徳章
企画・製作:角川映画
上映時間:109分
配給:東宝
 
 

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